日本の二大有名クラウドソーシングと言えば、「ランサーズ」と「クラウドワークス」ですよね。
しかし、一度も登録したことがない方や、お仕事を始めていない方からすると、メリットやデメリットの詳細を調べておきたいと考える場合は多々あります。
そこでこの記事では、ランサーズで認定ランサー歴1年半以上の私が、お仕事をする際のメリットデメリットをわかりやすく解説します。
正直甲乙つけがたいですが、違いがある点をピックアップしました。
どちらが自分に合っているのかを確認した上で始められるように、入会してからイメージの相違が少しでも少なくなるような内容となっていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
※記事のマーカーのルール・・・ネガティブ禁止、肯定、例示用語の強調、単純な強調
ランサーズのメリット

まず私が感じたランサーズのメリットをご紹介します。
全くの未経験からお仕事を開始した私ですが、始めてみて良かったと感じた点が多かったからこそ、今でも現役で続けることができています。
未経験者でも出来る案件が多い
ランサーズの一番の強みは、未経験でも出来る案件が多い点です。
ランサーズでは、最初からプロジェクト方式(提案をして採用された方、もしくは招待された人だけ出来る仕事)でスタートするのではなく、タスク案件と呼ばれるアンケートのような内容に答えるだけで、達成した人全員に報酬がもらえるシステムの仕事形態があります。
また、タスク案件とライターの間のような仕事もあります。
例えば、1件2~300円程度で500文字以内の口コミや感想を書くようなものが代表です。ライターとしてまだまだ自信がない方ですと、このような中間の案件に挑戦して力をつける働き方が可能です。
さらに、プロジェクト方式の案件でも、数名採用でなおかつ「未経験歓迎・カンタン」と書かれた仕事が多く、単価は安いものの内容が簡単な為、意外と時給に換算すると良いお仕事が見つかります。
実際私もかつて「初心者の方にブログの書き方を教えます」と書かれた案件に応募し、採用された後はトレンドブログの書き方やワードプレスの入稿のやり方を教えていただきながら作業しました。
仕事を学びながら初心者にスキルを教えてくれる案件がランサーズには多いので、そこで修行を積みながらどんどんとステップアップしていくと自然と良い金額の案件にスムーズに挑戦しやすくなりますよ。
【対比】クラウドワークスも案件数は多い
クラウドワークスは、現在日本で最も大きなクラウドソーシングサービスです。
そのため、案件数が豊富で、初心者向けの案件も非常に多くありますし、安心感があるのは確かです。
しかし、その分困った事象として
- 登録者数が多いため良い案件が取り合いになってしまう
- 案件数が多いからこそ、良い案件が埋もれて探しにくいため、初心者が良い案件を見分けられず苦しい思いをするトラブルもある
が起きています。
これはランサーズでも起こりうるトラブルなので、一概にクラウドワークスだからダメというわけではありません。
しかし、ランサーズより案件数が多いからこそ、充実している裏側で案件探しに苦労したり、初心者登録者同士で案件を取り合いなかなか自分に合った案件を進められない場合があります。
もちろん初心者でもうまく案件をゲットは可能ですし、やり方を間違えなければクラウドワークスでも成功します。
しかし、すでにクラウドワークスでトラブルや悩みを抱えている方は、一度ランサーズに登録してみると意外と自分のカラーに合った案件が見つかる可能性があります。
仕事を始めやすい
ランサーズは無料で登録が出来、スマホ一台あればお仕事がすぐに可能です。
登録後も仕事が探しやすく、誰でも応募や参加が出来ます。
私もかつては右も左もわかりませんでしたが、説明文が難しくなく、登録時に誰かに聞かないと進められないという事態には全く陥りませんでした。
そして、一覧からも初心者向けかどうか、カンタンかどうかが見やすくなっているのが特徴です。

【対比】クラウドワークスはパソコン上で初心者向け案件が探しにくい
クラウドワークスも登録は無料で、スマホ一台でお仕事が出来ます。
また、ランサーズよりアプリが使いやすいと感じる方も多く、移動時間のクライアントとのやりとりはやりやすいという意見があります。
私はランサーズのアプリの方が使い慣れているのでランサーズ派ですが、初心者でもアプリを使いこなしやすく、通知漏れが防げる点ではクラウドワークスに軍配が上がる可能性があります。
更に、仕事の詳細や応募人数等詳しい説明もクラウドワークスの方が多く書いてあります。
クライアントの評価などはクラウドワークスが見やすいです。
しかしランサーズのアプリも慣れると使いやすいですよ!
ただし、クラウドワークスはパソコンで初心者向け案件を探しにくくなっています。ランサーズのように「初心者向け」などの表示が一覧からは分かりません。

また、ランサーズの方がアプリ上の文字の設定が大きいので、小さい文字を読むのが苦手な人はランサーズの方が読みやすいかもしれません。
仮払い制度で安心して仕事が出来る

ランサーズでは仮払い(エスクロー)システムを採用しています。
ランサーズでお仕事をする場合(タスク案件は除く)の仕事の流れはこちらです。
- 頂いた仕事を承諾する(ここではまだ仕事に手を付けないでおく)
- 仮払いをしました、とクライアントから報告が来る
- ここでようやく仕事を開始
- 仕事が終わったら提出→修正などを繰り返す
- クライアントからOKが出れば「完了登録」する
- クライアントから正式に金額が振り込まれる
- ランサーがクライアントの対応について評価する
つまり、仮払いをしないと仕事を進めないシステムとなっているため、お金を頂けないトラブルが少なくなっています。
ただし、完了報告をしたのに承認されない場合がある(一向にお金が入ってこない場合があります)ので、契約する前にクライアントがしっかりと報連相を大事にしてくださる方かを見極めましょう。
また、直接取引を誘導してくるクライアントもいます。ランサーズではそのような行為は禁止です。
なぜなら直接取引をすると報酬が支払われなくてもランサーズが取り締まれないからです。
【対比】クラウドワークスも仮払い制度あり
同じくクラウドワークスも仮払い制度があり、安心です。ここはランサーズと大差ありません。
しかし、クラウドワークスはランサーズよりも大手である分、案件が多いのですが、その分悪質なクライアントに多く当たる可能性があります。
仮払いをする前に「仕上げてほしい、直接取引をしてほしい、仮払いされたので仕上げたが完了報告させてくれない」、などのトラブルはありますので、気を付けて取り組みましょう。
認定ランサー制度で案件を貰いやすい
ランサーズには認定ランサー制度と呼ばれるものがあります。簡単に説明すると、「ランサーズの厳しい基準をクリアした実績のあるランサーである証」が認定ランサーです。
認定ランサーになるための条件は以下の通りです。
- 獲得報酬額(過去1年間の報酬額がカテゴリの中で上位20%以内であること)
- クライアントからの評価が星4.8以上
- 仕事完了率(プロジェクト完了率・タスク承認率が90%以上)
- 24時間以内のメッセージ返信率が80%以上
- ランサーズへのログイン
- 各種認証やプロフィールの登録
しっかりとコンスタントにお仕事をしていれば問題なく認定ランサーになれます。
報酬額が難しいと思われるかもしれませんが、『各カテゴリ毎の上位20%』なのでカテゴリを絞れば難なくクリアできますよ。
詳しくは下記のページに記載していますが、認定ランサーになるとこちらが提案をしなくてもクライアントから仕事の依頼や相談が届く率がアップします。
実際私は、ここ最近ほとんど自分から新規の提案をしていません。1ヶ月に5~10件は相談のメールが届くからです。
実績を積むと労力をかけることなく案件を貰えます。ランサーズはそれが顕著だと言えるクラウドソーシングサービスです。
【対比】クラウドワークスには「プロクラウドワーカー」の称号がある
クラウドワークスにもランサーズの認定ランサーと同じような称号「プロクラウドワーカー」があります。
プロクラウドワーカーの条件は以下の通りです。
- 納品完了率90%以上
- 総合評価4.8以上
- 獲得報酬額月間200位以内(過去1年間において、1回以上は獲得報酬額月間200位以内に入る)
- スカウト数5回以上
- コミュニケーション評価4.8以上
- プロフィール&自己PR入力済み
ぱっと見似ている風に思いますが、実はプロクラウドワーカーの方が難しいです。理由として、獲得報酬のランキングとスカウト数がランサーズとは異なるから。
クラウドワークスではプロクラウドワーカーになる前にスカウトを受ける必要があります。
そのためプロフィールでしっかりとアピールし、実績や評価を確実に積んでからでないとプロにはなれないのです。
私はランサーズで「認定ランサー」になる前にスカウトを5回はもらえませんでしたので、正直ハードルが高く感じます。
その分ランサーズの「認定ランサー」の方がハードルが低いわりに案件のお誘いもたくさんもらえると言えます。
ランサーズでの認定ランサーの経験をクラウドワークスのプロフィール欄に書くフリーランスの方も多く見受けられますよ。
ランサーズクラブオフを利用できる

ランサーズには一定の条件をクリアしているランサーに「ランサーズクラブオフ」と呼ばれる会員制の福利厚生を与えるシステムがあります。
「クラブオフ」は、企業・法人・団体が契約する法人会員制クラブです。
引用元:Lancersクラブオフ(Club Off)/会員特典・優待サービス (club-off.com)
クラブ運営のための費用を、お客様が所属する企業・法人にご負担いただくことで、会員のみなさまは毎日の暮らしや余暇に役立つ多彩なサービスをメンバー限定の会員優待料金で利用できます。
ランサーズクラブオフの利用基準は、過去3ヶ月連続で5,000円以上の報酬を獲得されている方になります。一度の申込みで3ヶ月間利用でき、更新も出来ます。
- 国内約22,000軒の宿泊施設が最大90%Off、1泊500円~で利用できる
- 様々なサービスが会員優待特別料金で利用できる(水族館、スポーツジム等)
1ヶ月5,000円を3ヵ月連続は誰でも達成できますので目標になりますね。
【対比】クラウドワークスにもワーカー特典がある
クラウドワークスでは『クラウドワーカー 会員特典』があります。
ランサーズクラブオフのように売り上げが一定数に達していると入れる「ベネフィットワン」もあります。
ベネフィットワンに達していなくても、下記の特典の上2つはワーカーであれば入る事が可能です。
- KIDSLINE(キッズライン)
- わりかん保険
- クラウドワークスで毎月3,000円以上の報酬を獲得されている方が対象のベネフィットワンあり
健康ヘルスケア・旅行・食事・美容・育児サービス・割引サービス等あり
ランサーズとクラウドワークス、自分が使う特典がどちらにあるのかをしっかりと確認して目標を立てると良いですね。
知名度があり案件数が多い
ランサーズもクラウドワークスも知名度があり、案件数は多いです。
案件数としてはクラウドワークスに軍配が上がります。しかし、案件数が多い分報酬を多く書いて実際は違った等の悪質な案件が多いのも事実です。
ランサーズにも悪質な案件は一定数あります。
しかし、目を養えば悪い案件には引っかかりませんし、私は一度も不便を感じませんでした。
また、案件数が多い=ライバルが多い、登録者数が多いデメリットもあります。
もし今までクラウドワークスでうまくいかなかった方は、ランサーズで案件を探してみるといい出会いがあるかもしれません。
クラウドワークスでしか案件を募集しないクライアントがいるのと同時に、ランサーズでしか案件を出さないクライアントも存在します。
さらに、クラウドワークスでいい出会いがなかったクライアントがランサーズに流れる場合もありますから、チェックしておきましょう。
請求書を作らなくてよい
ランサーズでは請求書を自力で作らなくても良いのが便利です。
請求書の発行日は、「依頼登録の完了日」となります。そして、マイページの「領収書・請求書発行」ページから自動で作成でき、すぐに発行することができます。
【対比】クラウドワークスも請求書を作れる
クラウドワークスも同等に、発注者が仮払いをした後の画面で発行することができます。
クラウドワークスではPaidと言う会社がクラウドワークスの請求書の代理発行会社になります。発注者へ請求するので、発行元はPaidです。
サポート体制がしっかりしている
これについては賛否両論ありますが、私はランサーズのサポート体制で良かったと思う出来事がありました。
それは、怪しい顧客への警告です。
実はランサーズを始めた最初の頃、お悩み相談に応える記事を書く内容の仕事を頂きました。
そこでクライアントととあるアプリを使って打ち合わせの通話をしたのですが、そのクライアントが私の服装や化粧に口出しをしてきたり、見た目に関する不快なコメントを次々と浴びせてきたりと、ストレスになる行動をとってきたのです。
そこで私はランサーズにその証拠の画像やメールを添付し、注意をしてもらうように呼び掛けたところ、すぐにそのアカウントは注意されました。
そしてそのクライアントには余罪があったらしく、しばらくするとアカウントごと消去されていました。
ランサーズはチャットやメールでの対応しかしていませんが、その時は対応が早く、半日から1日で問題解決のための動きがあったので、私はそれから信用しています。
ただし、人によって、もしくはタイミングによっては対応が遅い場合もあるようですし、電話対応はしていないので注意してください。
【対比】クラウドワークスのサポートもしっかりしている
クラウドワークスのサポート体制に関しては、サポート専門のスタッフがいます。国内最大手とあって、使い方からトラブル対応まで細かくサポートしてくれると話題です。
もちろん人によっては「登録者数が多いからか対応を待たされた」「対応が遅い」「適当に対処された」とマイナスなイメージを持っている方がいますが、それはどこも同じです。
ただ、大手の会社だからこそサポートに割ける人数も多い可能性があり、ランサーズよりはサポート体制の不満は少ないようにも感じました。(ただし表面化していない不満もあるため未知数ではあります)
ランサーズのデメリット

では、ランサーズを使用しているうえでデメリットはあるのでしょうか。
正直に答えるともちろんあります。詳しく見ていきましょう。
単価が低い場合がある
ランサーズでは「初心者でも安心」「初心者大歓迎」「カンタン」など魅力的な仕事が多数あります。
しかし、ぱっと見単価が高く見える案件でも、実際やってみるとひどい作業量だったり、手間取る内容だったりと時間による単価が低くなってしまうものが多く含まれています。
また、初心者案件は文字単価が安く、1文字当たり0.25円程度のものが多くあります。
資格を取ったり、具体的なポートフォリオに書ける経験があったり、認定ランサーになったりすると、高単価の仕事にありつけやすくなりますが、それでも稀に提示された内容よりも実際には酷な仕事をやらされる場合があります。
【対比】クラウドワークスも初心者の単価は低くなりがち
クラウドワークスでも初心者向けの案件は多くありますが、やはり単価が低くなりがちです。
その初心者の気持ちを利用して悪質な案件を流すクライアントも多くいます。「高単価」と釣り、実際はきつい仕事を押し付けたり騙したりする人がいるのです。
クラウドワークスのアプリのレビューでも「高単価の釣り案件で困っている」との声が頻出しています。
クライアントが放置して案件が完了しないケースがまれにある
ランサーズ、クラウドワークス問わず、クライアントが放置して案件の報酬がもらえないケースがまれにあります。実は私も1件抱えており、かれこれ1年半放置されています。
仮払いが終わった後、執筆をスタートし、「こちらでいかがですか?」と送ったきり返信がなくそのままになってしまうのです。
クライアントが提出した資料をお金を払わずに受け取っていなくなってしまったか、途中で計画がとん挫したものの放置されているかは定かではありませんが、返事がなく対処に困った場合はカスタマーセンターに相談しましょう。
それでも解決しない案件がいくつか存在してしまうのが現状ではあります。
悪質なクライアントが一部存在する
どのセクションでも紹介しましたが、悪質なクライアントや案件を放置するクライアントはランサーズでもクラウドワークスでも一定数います。
どちらが多い少ないは正直わかりかねますが、見極めれば回避できますし、煽り文句には定型文があります。
- 高単価
- 簡単なのに高収入!
- 初心者でも月○万稼げる!
仕事内容の詳細が書かれていないのに上記のような文言があると怪しいクライアントからの募集だと思いましょう。
ランサーズで自分に合った仕事を見つけよう!

様々なメリットデメリットをご紹介しましたが、私がおすすめするのは断然ランサーズです。
改めて理由をまとめると以下の通り。
- プロクラウドワーカーより認定ランサーの方がハードルが低い割に案件を貰いやすい
- クラウドワークスよりランサーズの方が会員数が少ないので取り合いになる率が低い可能性がある
- アプリの文字が大きいうえにパソコンで案件を調べやすい
- 一度しっかりとしたサポートをしてもらえた実績がある
- 現時点で月収15万円以上を稼げているし、案件もどんどん頂けている
もちろんクラウドワークスが合う方もいらっしゃいますのでどちらも一度試してみるのが良いとは思いますが、どちらもやってしまうと中途半端になってしまうので、自分に合う方に絞って続けていきましょう!
二兎を追う者は一兎をも得ず、ですよ!
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