シナリオライターに向いている人・向いていない人の特徴4選【実体験から考察】

クラウドソーシングサービスで最近人気の案件として多いのが「シナリオライター」です。
今はYouTubeやInstagramのチャンネルやアカウントが急増しており、クライアントとしては、猫の手も借りたい状態となっています。
そこで、執筆シナリオが200本を超える私が、シナリオライターに向いている人はどんな人なのかをご紹介します。
そして同時に、クライアントに聞いた、シナリオライターに向いている人の特徴やスキルをまとめてみました。
シナリオライターに向いている人の特徴は?
それではまず、シナリオライターに向いている人の特徴をご紹介します。
シナリオライターに向いていると思われる人の特徴は以下の通りです。
- 日常から物語を想像できる
- もらったキーワードから簡単な話が浮かぶ
- LINEやコミュニケーションが得意
- 自分にあったことをしっかりと説明できる
それぞれ詳しくお伝えします。
日常から物語を想像できる
例えば、あのドラマの続きがこうだったらどうなるのか、あのCMの続きはこうなるのではないかなど、空想を膨らませた経験はありませんか?
シナリオライターには、想像力や発想力が必要です。
固定観念にとらわれず、日常から様々なアンテナを張り、物語を想像できる人はシナリオライターに向いています。
街を歩いている人を見て、「この人とこの人はこんな風に出会って結婚したのかもしれない」などが浮かんだり、ちょっとした日常の面白い出来事をうまく文字に起こせると、仕事で早く納品が出来るようになり、報酬アップの可能性があるかもしれません!
もらったキーワードから簡単な話が浮かぶ
クライアントによっては、キーワードやお題を出してきて、結末をこちらに委ねてくる場合があります。
今までにあった例をご紹介しましょう。
クライアントから頂いた案件の例
「子供」「再会」「感動」
⇒子供同士で結婚の約束をした同級生と再会したが、彼女が病気を抱えていて乗り越える感動話
「野菜」「経営」
⇒野菜農家として細々やっていた主人公がネットビジネスで野菜を売り成功し、ライバル会社に打ち勝った話
「義母」「遺産」「争い」
⇒仲良くしていた義母が亡くなって遺産相続の争いが起きたが、主人公には秘策があった話
私の周りのクライアントでは、このように数個のキーワードで5000から10000文字を考えるケースがほとんどです。
また、すぐにWordで提出する場合もありますが、テキストなどで簡単なプロットの提出が求められるパターンも多いので、簡単な骨組みだけでもすぐに浮かぶと、クライアントから重宝されますよ!
LINEやコミュニケーションが得意
シナリオライターに向いている人の特徴として、LINEなどの短い会話やコミュニケーションが円滑に進められる、得意である場合が多くあります。
最近のシナリオライターのトレンドとして、YouTubeチャンネルのテンポの良さに合わせた内容を求められがちです。
今人気のチャンネルは、LINEの画面を模した映像を使う会話が中心となった内容や、アニメ画像を使いつつも会話がテンポよく進む内容を多く取り入れています。
そのため、普段の会話のテンポが良かったりコミュニケーションが好きだったりすると、シナリオライターとして芽が出やすい可能性が高いでしょう。
自分にあったことをしっかりと説明できる
例えば、今日自分に何があったのかを簡潔に説明できますか?
それを、自分目線ではなく、第三者目線で説明できますか?
簡単だと思った方が大半だと思いますが、実はそうではありません。
自分目線で説明は出来るのは当たり前です。
しかし、これが第三者目線にチェンジするだけで非常に難しくなります。
「自分にあった出来事を第三者目線で説明する練習」をするだけで、確実にシナリオ構成力がアップします。
私は初心者の時にとあるクライアントからこの方法を教えてもらいましたが、実際に挑戦してみると非常に難しく苦戦しました。
しかし、苦戦しながらも出来るようになると、スピードもレベルも格段にアップします。
シナリオライターが求められやすいスキルは?
それでは、ここからは実際のシナリオライターを募集しているクライアント20名にインタビューした、「シナリオライターが求められやすいスキル」をご紹介します。
実際の口コミや意見を吹き出し形式で一部紹介していますので、参考にしてみて下さいね。
報告や連絡がマメであること
どの仕事でもそうですが、報告や連絡がマメであることは重要です。
特にシナリオライターの場合、クライアントが抱えている他のシナリオライターが急遽休みになり納期を縮めてほしい、といった要請や、シナリオの内容が一部変更になったなどの連絡が来るケースもあります。
YouTubeの規約が変わったため、ストーリーの変更が必要になるケースがあります。
そのため、すぐに連絡くれる人や意見、報告してくれる人は嬉しいです。
シナリオの向こう側では声優さんが仕事を待っていますので、他のライターさんの納期が遅れた時に連絡できる人は非常にありがたく感じますよね。
プロジェクトに提案する時点でのわかりやすい文章力
続いて、プロジェクトに提案する時点でのわかりやすい文章力を希望する方が多いです。
何故なら、シナリオライターはWebライターとは違い、物語の場面が変更したり、主人公の心情を深く説明したりするターンがあります。
シナリオの時点では、映像が全く出来上がっていない状態でクライアントに提出しますよね?
つまり、シナリオライターに求められるものは、映像がなくても容易にそのストーリーが頭で浮かぶようなわかりやすい文章力であると言えるのです。
提案の時点でわかりやすい文章を提示されると、しっかりとストーリーを組み立てられるかもと期待できます。
提案の段階でどうかな?と思いつつも採用した方は、シナリオでもパッとしないものを提出される場合がほとんどです。
やはり提案文でその方の力量が分かると言っても過言ではないですね。
ユーモアや言葉のセンス
Webライターとは違い、シナリオライターは会話や人々の動きが中心となる文章を求められます。
そのため、クライアントとしては、物語の途中で視聴者が離脱しないような、ユーモアあふれる文章や言葉を使うライターを募集し続けている状態です。
例えば、お笑い系のアニメチャンネルのシナリオライターとして採用されたとします。
そこで、「お腹が痛い」状況を表現する場合、どう表現したらよいのでしょうか。
もちろん、「うう、お腹が痛い」だけでは何も面白くありませんよね。
シナリオライターは面白い話にするために、「お腹で誰かが暴れている」「お腹が緊急事態宣言!」など、比喩表現を使いながらコミカルな表現を求められるのです。
このように、そのチャンネルに合わせたユーモアとセンスが非常に重要といえるでしょう。
チャンネルに適したテンションで書き上げてくれると助かります。
今までのイメージを守ってくれると、ファンが離れにくいですからね。
時事ネタを入れてくれるとウケがいいですね。
コロナ禍で使われた表現をウィットに使ったり、芸能人の誰かやドラマのコメントなどにちなんで使われるとコメント欄で『今日の話は面白かった』と話題になります。
提示された条件に沿ったつじつまの合う内容
シナリオライターの案件の中には、1万文字を超える大作を依頼される場合があります。
対策になればなるほど、提示された条件から離れやすくなったり、つじつまが合わずオチで困ったりして、修正回数が増えやすくなるのです。
もちろん、本当の初心者であれば、最初は1500~2000文字程度の短いシナリオ作成から引き受けるのをおすすめします。
しかし、文字数が多い案件をこなせるようになると、人気チャンネルからの依頼を頂けるようになる場合が多いです。
せっかく人気チャンネルからの依頼をもらったのに、条件に合わない支離滅裂なシナリオを書いて、一度きりの付き合いになってしまったらもったいないですよね。
しっかりとプロットを立て、誰が読んでも納得するようなシナリオを書けるようにならねばなりません。
こっちが思っているのと全く違う方向性で、一貫性のないシナリオが提出されると困ります。
結局他のライターに修正させたり、イチから依頼しなおしになります。
費用もかかりますし、そのようなライターさんとは二度目はないです。
何度も読み返してつじつまを合わせてくれたかどうかは、ちょっと読んだだけでわかりますよ。
こちらの条件をしっかりと汲み取り、キャラクターの研究をされていると嬉しいですね。
慣用句や漢字を適切に使える知識力
シナリオライターだけでなく、どのライター業にでも言える事柄ではありますが、慣用句や漢字を適切に使える知識力が必要となります。
特にシナリオライターはたとえ話や四字熟語、慣用句などを使って説明するシーンが非常に多く、必要な言葉の知識はブロガーやWebライターとは一部違ってきます。
日常会話でよく使われるものの誤用が多い日本語などを、しっかり正しく使えるような知識力が問われます。
折角面白くても、日本語がおかしい部分があるだけで、物語に入り込めなくなってしまいます。
非常に残念な仕事に感じてしまい、温度が下がりますね。
きちんとした日本語が書けないと、毎回修正になってしまいます。
徐々にいいので勉強していただきたいです。
シナリオライターになるには言葉とシーンを浮かべる練習をしよう!
シナリオライターに向いている人をまとめると以下の通りになります。
- 日常から物語を想像できる
- もらったキーワードから簡単な話が浮かぶ
- LINEやコミュニケーションが得意
- 自分にあったことをしっかりと説明できる
つまり、シナリオライターには、想像力とコミュニケーション能力、置かれている状況を説明できる能力が必要となります。
また、シナリオライターに求められるスキルは以下の通りになります。
- 報告や連絡がマメであること
- プロジェクトに提案する時点でのわかりやすい文章力
- ユーモアや言葉のセンス
- 提示された条件に沿ったつじつまの合う内容
- 慣用句や漢字を適切に使える知識力
つまり、シナリオライターには常識はもちろんのこと、会話に使われやすい言葉のセンスや、文章力が求められます。
会話などの短文で状況を説明できる力や、つじつまの合う場面転換など、他のライティング業とは違ったスキルが求められがちです。
様々なシーンの中で適切な言葉と流れを求められるシナリオライター。
難しく見えるかもしれませんが、私も最初は全くの素人でした。
誰でも努力や挑戦を怠らず、数をこなせば必ず上達します。
ぜひこの内容を参考に、良質なクライアントに求められるシナリオライターを目指してみて下さい。