この記事では、昨今トレンドブログ界隈に危機感をもたらしているサードパーティークッキーの観点から、2022年以降のトレンドアフィリエイトの将来性についてまとめています。
- 「トレンドブログは稼げる」って聞くけど本当?
- ゆくゆくはやってみたいと思うけど、将来性が気になる!
- 既にトレンドブログを実践してるけど中々成果が出ず、このまま続けて良いのか悩んでいる
こういった疑問に寄り添った内容となっています。
この記事の結論ですが、タイトルでもお伝えしているように2022年以降のトレンドアフィリエイト市場は「一部では稼げるものの全体的には縮小傾向になっていく」と考えています。
主な理由は、これからお話しする①Googleのサードパーティークッキーによるものと、②世の中のトレンドから読み取れる傾向の2点です。
勿論、僕自身Googleの中の人ではありませんし、広告代理店にも属していないので専門的な部分では正確性に欠ける面もあると思います。
しかし、これからトレンドブログ関連の情報を集めたいという人に対しては、実のある情報を届けられると自負しているので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

【2022年版】トレンドブログの今後を徹底考察してみた!
上記の動画は、僕がブログ講師を務めているコミュニティで扱った資料の一部です。
月1で質問会(作業会)を開催しており、10月にサードパーティークッキーに関する意見交換をしました。
動画(約10分程度)を見るだけでもなんとなく概要は掴めるので、動画派の人はご視聴ください。
そもそもサードパーティークッキーとは?
サードパーティークッキーとは、クッキー(Cookie)と呼ばれる機能の内の1つです。
詳しい専門的な内容は正直分からない点も多いのですが、要約するに「ユーザーのあらゆる行動履歴や情報を繋げて、興味や関心の強い情報を自動的に誘導する機能」と覚えて頂ければOK◎

上の例で言うと、
- 普段の検索行動履歴やSNSの情報からAは「サッカーや野球好き」と推測
- サッカーや野球に関連する商品(ここでは一般的に広告)を集める
- Aのあらゆる検索結果(ブログなど)に「サッカーや野球関連の広告」を表示させることで、ユーザーに取っても便利&企業にとっても売上UPしやすい
ザックリとこのような構造になります。
【ブロガー目線】サードパーティークッキーの恩恵
結論、サードパーティークッキーはブロガー(特にトレンドブロガー)にかなりの恩恵をもたらしています。
トレンドブログは、ジャンルを絞らずにその時々で話題となっているネタを扱う手法です。
例えば…
◉台風が話題になっていれば、台風関連のネタ
◉年末年始が近づけば、紅白歌合戦や福袋ネタ
◉ある芸能人が話題になれば、その人の関連ネタ
そして、トレンドブログは一般的に初心者でも稼ぎやすいと言われていますが、その最大の理由は「サードパーティークッキーのおかげで、基本何を書いても広告が最適化される為」です。

上の例に関連づけると、芸能人のネタを書こうが台風のネタを書こうがGoogle(クッキー)が「サッカーや野球関連の広告」を表示させてくれるので、ユーザーは興味を惹かれやすいですよね。
だからこそ、トレンドブログは基本アクセスさえ集められれば稼げるので、初心者向けと言われています。
一見メリットしかないのに、なぜ廃止になるの?
サードパーティークッキーが廃止になる理由は、以下2つと言われています。
- データ使用の透明性を高めること
- ユーザーには選択できる権利があること
これは何もGoogleに限ったことではなく、世の中全体が「個人情報(プライバシー)の保護を徹底」したり、「選択できる権利を尊重」したりする動きを見せています。
実際に、Appleのsafariでは2020年3月にクッキーの全面的廃止を完了。
そして今回、Googleが2022年〜23年にかけてChromeにおいても全面的に廃止にすると声明を発表したわけです。
おそらくですが、今後「Edge」や「IE」などのあらゆる検索媒体においても廃止すると考えられます。



個人的な意見ですが、昨今の民度の低いトレンドブロガーの横行も廃止になる一役を買っているのではないか、と感じています。
「新型◯ロナ時のデマの拡散」
「芸能人のありもしない噂のでっち上げ」
「一般人(著名人の家族など)の個人情報の詮索」
など
これらは歯止めが効かないので、根本から改善してきたという印象ですね。
【客観的に分析】トレンドブロガーに対するダメージ
サードパーティークッキーが廃止になることによるトレンドブロガーへの影響は、かなり大きいと僕自身考えています。
間違いなく断言できるのは、従来の手法通りでトレンドブログを運用しても、一部の古参以外は稼ぎにくくなるでしょう。
理由①Googleが行ったメディア調査
Googleが2019年に行ったサードパーティークッキーとメディア収益に関する調査によると、サードパーティークッキーを用いない広告は、用いた広告と比較して52%の収益減に繋がることが明らかになっています。
これをブロガー視点で見た時には、
サードパーティークッキーが廃止
→広告主の売上が減少
→広告主が広告の出稿に慎重になる
→広告枠における競争が減り、広告単価が下落
→ブロガーの収益減
このようなロジックになるのではないでしょうか。
理由②日本の各ブラウザのシェア率は「safari」と「Chrome」で8割以上
2021年に行ったstatcounter社による調査によると、日本の各ブラウザにおけるシェア率は、Chrome(44.99%)Safari(36.43%)Edge(8.11%)Firefox(3.19%)IE(3.05%)という結果になっています。
そして今回、Chromeが廃止になるということなので、トレンドブロガーの収益に影響を及ぼすのは言うまでもありません。
トレンド手法の将来性はどうなの?
冒頭でもお伝えした通り、2022年以降のトレンド手法は「一部では稼げるものの全体的には稼ぎにくくなる」と思われます。
但し、トレンド手法が決してなくなることはないでしょう。
様々な理由は考えられますが、一番強く思うのは「Googleはフレッシュネスアルゴリズムを採用しており、民間企業だから」。
フレッシュネスアルゴリズムは、簡単に言うと「検索順位において最新情報を優先する」というアルゴリズムです。



イメージしやすいのは、Yahoo!ニュースですよね。
何か新しい話題が上がると検索結果の上位を占領し、ことが冷めると別の記事に取って代わられる、あの感じです。
トレンド手法は、このフレッシュネスアルゴリズムにあやかって稼ぐやり方なのですが、Googleがこのアルゴリズムを組んでいるということは、逆算すると”利益に繋がるから”と考えられます。
従って、このアルゴリズムが検索アルゴリズムに組まれる以上、トレンド手法は決してなくなることはないと思われます。
ただ、
これまではそのアルゴリズムにあやかっていれば初心者でも難なく稼げましたが、今後は稼ぎにくくなると考えられるので、徐々に業界全体が縮小していくのではなかろうか…という感じですね。
【朗報】トレンド業界に明るい情報も
サードパーティークッキーは廃止になりますがそれに取って変わる機能を、Googleは既に開発を進めています。
これによれば、広告主やパブリッシャーの成功を支えながら、プライバシーが守られた環境で利用者の自由なウェブの活用を可能にするとのこと。
また、DIGIDAYの記事によると従来のサードパーティークッキー以上の結果が出るとも予想されているそうです。
予想を上回る結果が出て喜んでいる。この種のアルゴリズムは、サードパーティCookieの代わりに使えてプライバシー保護を強化する仕組みとして大いに役立ちそうだ。
Google、「 プライバシーサンドボックス 」実験結果を公表:「予想を上回る結果」



この辺りは正直どうなるか分かりませんが、世の中が
①プライバシー保護の強化
②個人の選択の尊重
この2軸を重視している以上、
何を書いてもOKというスタイルのトレンド手法は世の中のニーズにマッチしないので徐々に衰退する可能性は高いと思います。
今後トレンドブログで稼ぐ為に必要なスキルと知識
あくまでも僕個人の意見です。情報の1つとしてご参考ください。
①広告を意図的にコントロールするスキル
サードパーティークッキーが廃止されるということは、”自動的に”広告が最適化(収益の最大化)されないということ。
つまり、記事ごとに広告を切り替えたり、相性の良い広告を探さなければいけません。
再度、上図の例を用いて説明します。


従来はクッキーが自動的にユーザーの情報(サッカーや野球好き)を収集し、それに見合う広告(関連グッズや動画配信サービスなど)を表示させてくれましたが、今後はこの機能が薄れるので”自分で”広告を設定する必要があります。
雑記ブログであるトレンドブログであれば、
- 芸能系の記事→ゴシップやそれらに関連した広告
- グルメ系の記事→旅行やレストラン情報などの広告
- ガジェット系の記事→楽天などの物販や類似商品の広告
このように”この記事にはこの広告”、”あの記事にはあの広告”といった具合で、記事に見合った広告を用意する必要性が出てきます。
また、今後はGoogleアドセンス以外の広告(別名:他社広告)を積極的に使うことにもなってくるでしょう。
例えば、
◉コンプレックス系の記事→Zucksやfam8
◉ガジェット系の記事→nend
などなど
いずれにしてもGoogleアドセンスだけでは広告の収益は最大化しにくいと考えられるので、多角的な知識が求められそうです。
②特化ブログを運営するために必要な知識
今後のトレンドブログは雑記ではなく特化よりのブログ、つまりハイブリッド型ブログを運営すると良いでしょう。
- ハイブリッド型ブログってなに?
-
雑記と特化の良いとこ取りをしたブログのこと。基本は特化(ジャンルを固定)よりで運営し、時折雑記ネタでアクセスの爆発を起こす。
雑記ネタ(ブログ全体に一貫性がない)を中心に運用してしまうと、上述したように記事ごとに広告を用意する必要がある為、とてもじゃないですが大変だと思います。
一方、特化ネタを扱うことによって属性(男女比率)をはじめとしたユーザーの特徴が掴みやすい為、ある程度扱うべき広告の方向性が見えてきます。
そうすることで記事ごとに広告を管理しなくてもいい為、初心者も多少運営しやすくなるのではないでしょうか。



そもそもブログというのは、稼ぐ手段よりも前にお悩み解決の媒体です。
ですからコンセプト(誰に何を届けるのか)が必ずあります。
今後のトレンドブログにおいても、
・稼げそうだから
・アクセスがきそうだから
でネタを探すのではなく、
・ユーザーの為になるトレンド情報
といった視点で見つけると良いかもしれません。
③従来のノウハウ以上のライティングスキル
今後広告が自動的に最適化されにくいということは、ブロガー視点から逆算して考えると「広告の参入に偏りが生まれる為、ジャンル競争が増すこと」を意味します。
このような環境になってしまうと、「高単価で稼ぎやすいジャンル」「低単価で稼ぎにくいジャンル」のようなノウハウが生まれると予想できるので、高単価で稼ぎやすいジャンルの中で上位の取り合い合戦が激しくなるでしょう。
そうなってくると、ライバルに打ち勝つだけのライティングスキルが求められますし、それと同じくらいSEOの知識も必要になってきます。



・とりあえず誰よりも早く書けばいい
・分からなかったら「調べたけど分かりませんでした」と書けばいい
・情報が少なかったら自分の主観で自由に書けばいい
・とりあえず2,000文字程度書けばいい
・根気が大事だから、とにかく書く
今トレンド界隈で当たり前のように浸透している基準は、今後通用しなくなる日もそう遠くない気がします。
やっぱりGoogleは騙せないので、ユーザーに満足を提供できるような知識と書き方を身に付けましょう。
いつの時代も裏切らない確かなライティングスキルを身につけよう


以上、サードパーティークッキーの観点から、2022年以降のトレンドブログの今後を徹底考察してきました。
- サードパーティークッキーは、トレンドブログに大きな影響を及ぼす
- サードパーティークッキーに代わる機能は開発されているが、明るい未来かどうかは不透明
- 世の中が①プライバシー保護を強化②個人の選択の尊重の2軸を重視している
- 従来の手法通りでは中々稼ぎにくくなることが予想される為、初心者にオススメとは言えない
- 様々な手法や対策が生まれると思うが、個人のトレンドブログ業界は徐々に縮小傾向に
- 一時稼げるスキル(小手先のノウハウ)よりも、将来に繋がるスキルの習得が必須
これまで解説してきた通り、トレンドブログはサードパーティークッキー×フレッシュネスアルゴリズムを軸にした手法なので、今回の廃止の一件は業界に大きな影響を及ぼすことでしょう。
個人的には、それに代わるノウハウが生まれると予想していますが、断言できるのは今までの基準が変わるということです。
おそらく初心者向けのレッテルは変わらずとも、稼げずに断念してしまう人が増えてしまうでは…と思います。
また、トレンドブログのノウハウは”トレンドブログでしか通用しないことも多い”ので、今後の動向を考えたときにはより一時的なスキルとなってしまうかもしれません。
そうならない為にも、いつの時代も裏切らないライティングスキルの習得に重きを置いてみてはいかがでしょうか。
Googleの企業理念が変わらない限り、SEOライティングの本質は決して変わる事はありません。
そんなスキルを習得して、ぜひこれまでになかった新しい未来や選択肢を掴んでいただければと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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