現役Webライターが伝授!提案文の受注率を爆上げさせる至極のテクニック

この記事を書いた人

鈴木希宙
CASUAL TRAVELER代表 / Webクリエイター
【経歴】同志社大学政策学部卒 2019年にブログで7桁売上Webで起業。その後、WebディレクターやSEOマーケターの活動に従事。2020年にスクール事業「かくらぼ」を立ち上げ。【その他】大手広告代理店グループのAD、地域メディアの事業部長、累計11個のWebサイト運営、1,500記事以上を執筆・監修
Webライターなら、決して避けては通れないのが『提案文』。
しかし、何をどのように書けばクライアントに採用してもらえるのか分からないですよね。
量をこなすことで提案文の質は上がっていくものですが、やみくもに実践しても不効率なだけです。
そこで本記事では、クラウドソーシングのLancersで述べ100名近くのライター初心者をサポートした経験から『提案文の受注率を爆上げさせるマインドとテクニック』をお伝えします。

きひろさん…Webライターの提案文も、文章の書き方と同じように「型」があるんでしょうか?

Webライターの提案文に関しては、「型」の意識を持ってしまうと逆効果ですね。
かえって、どつぼにハマってしまいます。
大事なことは、『クライアントが何を求めているのかを考えて、そしてそのニーズに自分の経験がどう貢献できるか』を、自分の言葉で表現することなんですね。
ですから、オリジナルが前提ですよ!
Webライティング案件を受注する為に必要な他者思考
まず、テクニック論をお伝えする前に、受注率を劇的に変える為に必要な他者思考について解説します。
Webライターにおける他者とは、当然『発注者(以下、クライアントで統一)』です。
クライアントの視点こそが、受注率を大きく向上させる秘訣。
以下に、Webライターが知っておくべきクライアントの視点を3つご紹介します。
- 募集シチュエーションに叶った人材を求めている
- 第一志望以外は興味ないと思っている
- 基本提案文を読みたくないと思っている
一つずつ順番に見ていきましょう。
視点1.募集シチュエーションに叶った人材を求めている
クライアントがなぜ募集しようと思ったのか、を想像することは非常に大切です。
- 自社のWebライターが不足しているから
- Webライターのプロに執筆して欲しいから
- ブログを外注して時間的削減をしたいから
等がパッと思い付くと思いますが、それはあくまでもクライアントの表面的な想いに過ぎません。
大切なのはその奥にあるニーズで、『依頼を通して何を達成しようと考えているか』。
例えば、初心者案件によく見られる【初心者歓迎】×【マニュアル完備】×【添削付き】案件の場合。
常識的に考えたら、”何かを教えてもらう時は、教えてもらう側がお金を支払う”必要がありますよね。
それなのにクライアントが初心者に優しい条件で募集している理由は、たった一つ。
『可能な限りコストと時間を削減し、利益を上げたいと考えているから』です。
少しでも”Webライティング案件を実践したことがある人”や”業界の知識を持つ人”を採用してしまうと、単価交渉をされてしまう他、継続的に働いてくれない可能性が高い為、クライアントの希望が叶わない結果となってしまいます。
故に、初心者案件に合格するコツは、『下手に知識をひけらかさず、初心者と意欲を最大限にアピールすること』。

こんな感じで、分かる範囲で募集シチュエーションを考えていくと、提案文に含めるべき内容と方向性が定まってきますよ。
視点2.第一志望以外は興味ないと思っている
就職時の面接官とは違い、Webライティング案件を募集するクライアントは、基本的に第一志望以外興味がありません。
企業の面接官は、内定を辞退されるリスクを考慮しなければいけない為、第一〜第三志望までをリストアップする必要があります。
しかしながらWebライティング案件では、クライアントは第三志望までを考えようとは一切思っておらず、良いと思った人が現れた時点で募集を終了させます。
故に、Webライターが持つべき心構えとして、『クライアントに即決させるような提案文を仕上げること』。
この意識が少しでも欠けていると、いつまで経っても採用されない状態が続いてしまうでしょう。
視点3.基本提案文を読みたくないと思っている
『クライアントは基本提案文を読みたくないと思っている前提で提案文を書くこと』こそ、採用率を上げる秘訣です。
一見矛盾しているように思いますが、一回でもクライアント経験がある人なら、きっと分かりみが深いでしょう。
仮に、一回の募集で50件もの提案文が集まったとすれば、誰しも一つひとつ丁寧に読むことはしないはず。
「どうやったら”簡単に”求めている人材を見つけ出せるか」を普通なら考えますよね。
では、基本提案文を読みたくないと思っているクライアントに、読んでもらうにはどうすれば良いか。
それは『クライアントが求めている情報を端的に、分かりやすく伝えること』です。
Webライター初心者に多く見られるダメな特徴TOP3を以下に紹介しますので、反面教師として学んでください。
- (聞いてもいない)案件と関係のない内容でアピールしてくる
- ダラダラと、とにかく文章が長い
- 箇条書きや段落分けなど見やすさに配慮せず、文字が密集している
現役Webライター至極のテクニック|「きゅうこん」の法則
本質的な考え方を学んだ後は、今日から使える提案文の至極テクニックを見ていきましょう。
テクニックの名前は「きゆこんの法則」。
覚え方は「球根」で、内容は以下の通りです。
き:依頼主との共感、もしくは目的意識の共有
ゆう:有用性の主張
こん:根拠の提示
これだけ説明しても中々イメージが湧かないと思いますので、一つずつ解説していきます。

動画派の方は、上部にある「採用率を爆上げさせるきゅうこんの法則」をご視聴ください。
き:依頼主との共感、もしくは目的意識の共有
クライアントの気を引かせるには、「共感」と「共有」を伝えるのがベスト。
自分がクライアントの立場でイメージしみてください。
あなたのサイトの雰囲気、とても素敵ですね
貴社の商品を毎日使っていて、めちゃくちゃお気に入りです
など、自分のサービスやモノに対して褒めてくたら、シンプルに嬉しくないですか。
僕自身、実際に過去Youtubeのコメントをする仕事を募集した際に、実績の乏しい方から以下のような提案文を頂きましたが、即決で採用しました。

理由は、ストレートに嬉しかったからです。
ほとんどの提案では、「これを機に頑張りたいと思います!」「ライター初心者の私にピッタリの案件です」など、自分よがりの内容が多く、正直どれも似たり寄ったり…。
そのような中で「共感」があると、クライアントの関心をグッと引き寄せられるのは間違いありません。
そして、もう一つの「共有」に関しては、クライアントとビジョンを共有するという意味です。
上述の通り、クライアントは何かしら達成したい目的があって募集しています。
また、提案の中から選定する時には、「どの人が希望を叶えてくれそうか」といった視点で提案文を見ています。
つまり、提案文を書く上で意識しなければいけないのは、文字としてきちんと『私はあなたの目的をしっかりと理解しています』と伝えること。
その際、募集文を見れば分かる内容を書いてしまっては逆効果です。
そうではなく、クライアントの潜在ニーズまで深堀し、募集文の裏側に隠れている『クライアントが真として達成したい思い』を書くようにしましょう。
ゆう:有用性の主張
有用性の主張とは、『自分がその案件に最適な人間であるとしっかりと文字で伝える』といった意味。
例えば、SEO会社の集客記事の場合。
「SEO会社」と「集客記事」なので、
- これまでに書いた記事のGoogke検索実績
- キーワードボリュームに対する上位表示の実績
- 過去の最高アクセス数
- 過去の売上実績
- サイト運営歴
などを、重視しているだろうと容易に想像できますよね。
であるならば、以下のように根拠とセットで有用性を伝えるのがベストでしょう。
今回の案件に関して、私の経験や知識がお役に立てると思い、提案させて頂きました。
+
根拠(過去の実績や経験)
上記のよう有用性+根拠を伝えることで、格段に説得力が増し、自身の希少性を示すことができます。
こん:根拠の提示
ただ役に立つことを伝えても説得力が伴っていなければ、クライアントの心にまったく響きません。
必ず主張を裏付ける根拠を書くようにしましょう。
根拠を書く際に意識すべきは、数字。
数字は、物事を端的に伝えられ、かつインパクトを与えられる魔法の文字です。
例えば、
化粧品会社に勤めていました
化粧品会社に3年勤めていました
このように数字を入れるだけで、化粧品に関して「どの程度の知識を持っているのか」、社会人として「どの程度のマナーを持っているのか」を言わずとも伝えることができますね。
また、時に他のライターと一気に差別化できるほどのインパクトを与えることができるので、根拠を提示するときには数字を入れる意識を徹底しましょう。
絶対にダメ!巷に溢れるテンプレート文の使い回し
昨今は、少しネット検索しただけで有料級レベルのノウハウをすぐに得ることができます。
ただ少し立ち止まって考えなければいけないのは、そもそもノウハウというものは、一部の限られた環境で効果を発揮してこそ有益となり得ます。
つまり、逆の視点から考えると『同じことをする人が増えれば増えるほど、それは有益ではなくなり、ただの無益』となること。
ライターの営業においても、”既にその道で活躍している人が薦めるテンプレートだから”との理由だけで、何も考えずに使用していては結局大勢と似たような、しょうもない提案文となってしまいます。
成功に近道など、決してありません。
必ず自分の頭で考える努力を絶やさないようにしていきましょう。